前回は、ダイヤモンドの価値や品質を鑑定する評価基準「4C」の≪カット≫についてお話を致しました。
「4C」の中の最後の4つ目
カラット(Carat)についてお話をさせて頂きます。
カラット 重量
「カラット」とはダイヤモンドのサイズのことだと勘違いされている方もいらっしゃるかもしれませんが、カラットはダイヤモンドの「大きさ」ではなく「重さ」の単位のことを表します。
カラット(carat)は≪ct≫と表記され、グラムにすると
0.2グラムになります。
大きさに比例して重量のある大粒のダイヤモンドはとても希少性の高いため
カラット数が大きい程、ダイヤモンドの価値は高くなります。
大きさで言うと下記の様に例があげられますが
実は、同じ大きさでも、カットの具合でカラット数が変動するんです。
1カラットのダイヤモンドのサイズは約6.5mm
2カラットのダイヤモンドのサイズは約8.2mm
3カラットのダイヤモンドのサイズは約9.3mm
ダイヤモンドを上から見た時の広い面(テーブル面)の広さやダイヤモンドの最大幅部の側面(ガードル)の厚みによって、一見同じ大きさのダイヤモンドに見えても価値は異なります。
11月11日はジュエリーデー
カラットは1907年のメートル条約の会議で統一された単位なのですが、
この条約締結前には国や地域によって基準が異なっていて、なんと23種類以上のカラット重量の基準があったそうです。
この「カラット」の語源はイナゴ豆に由来すると言われています。
イナゴ豆は地中海東部で古代から食用にされ、古代エジプトでも甘味料として用いられてきた植物で、新約聖書にも登場するそうです。
このイナゴ豆は粒が小さく、大きさや重さがほぼ均一であったため、宝石の重さを計るのに丁度良く
一粒が、常に0.2グラム前後だったことから天秤の分銅として使用されていました。
このイナゴ豆のことをギリシャ語で「キャラティオン」(keration)と言います。
カラット重量とはその名残なんです。
ちなみに、このカラットが日本で正式に宝石の単位として制定した日が1909年の11月11日で、日本国内では「ジュエリーデー」となっています。
CaratとKarat
ちなみに、カラットには2種類あって
ダイヤモンドの重量を示す「Carat」と
貴金属である金の純度を示す「Karat」があります。
金は24分率計算なので金のKaratは純金として24金を「24K(24カラット)」、
金の割合を75%の(18/24)18金を「18K(18カラット)」と表します。
「カラー」、「クラリティ」に関しては、天然の特徴によって評価される基準
「カット」に関しては、ダイヤモンド研磨職人の高い技術による品質の評価基準
そして、「カラット」に関しては、カットされたダイヤモンドの重量を示す評価基準
希少価値が高く、多くの人に愛されているダイヤモンドの品質を
厳密に評価して、より価値のあるもへと評価される鑑定基準「4C」のお話でした。
読んでいただきましてありがとうございます。