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ジュエリーの製造工程 -仕上げ-

ジュエリーの製造工程 -仕上げ-

前回に引き続き、ジュエリーが出来るまでの制作の中から
職人の仕事シリーズ第4回目となる製造工程の仕上げ作業です。
下磨きをしてから宝石が留まる製品については、「石留」の工程があります。
石留については、様々な技法や留めの種類があるので、また詳しくご紹介していきます。
今回は、「最終仕上げ」についてお話していきたいと思います。

石留めや下磨きが終了したジュエリーは、宝石が留まる爪の部分もまだ光っていない状態で、
全体的にも細かい傷が残ってしまっているので、その傷を磨きとってジュエリーに輝きを与えていきます。

宝石が留まる爪の形状は石留めをした時点で綺麗な丸型になってはいます。
しかし留める際にヤスリを使用して爪を形成する為、ヤスリを掛けた跡が残っている状態です。
ヤスリ掛けの跡を取っていく際には、研磨力の弱いシリコンホイールを使い
爪の形状を崩さない様に注意して磨いていきます。
シリコンホイールで傷を取り除いた後は、毛ブラシや豆バフを使い磨いていき光沢を出していきます。

さらに、ジュエリー全体についた細かい傷の中でも、バフが入りにくい細かい箇所の傷やヤスリ掛けの跡を
毛ブラシや豆バフを使用して磨いて除去していきます。

その後、大きなバフを使い全体の細かい傷などを磨いて除去していきます。
この時点から、余計な傷が入らない様に素手でジュエリーを持つことはせず、ラテックス製の指サックを着用して
作業します。

前工程の「中仕上げ」では、多少の光沢が出せる程度の研磨剤を使用して
この時点では、さらに光沢を出せるように少し研磨力を上げた研磨剤を使用して、段階を踏んで磨いていきます。

バフ掛けが終わったら、超音波洗浄機で一度、綺麗に研磨剤を落とします。
そして、充分に水分を取り乾燥させます。

この段階のジュエリーは未だ十分な光沢状態ではないので、さらに光らせるための研磨力上げた
仕上げ用の研磨剤を使い、バフ掛けを行います。
一見すると、すでに綺麗な光沢が出ている様に見えますが、弊社のアトリエでは
もう一度超音波洗浄機にかけて研磨剤を綺麗に落とし、「最終仕上げ」のバフ掛け作業を行っています。

仕上げを2段階に分けて行っているのは、最大限にジュエリーの光沢を引き出すためです。
この最終仕上げの際にも、新品の指サックを着用しています。

最終仕上げ後、洗浄して水分が残らなうように気を付けながら十分に乾燥させます。
水分が残ってしまうと、染み出してきた水分により水垢が付いてしまい、
ジュエリーの光沢が損なわれてしまいます。

これでジュエリーが完成します。

その後、検品担当者の手に渡り基準に沿った検品を行います。

次回は、ジュエリーが使用するユーザーの手に渡る前に、細部にわたり不足がないか確認する作業
「検品」についてお話をさせて頂きます。