ジュエリー好きなら一度は耳にするであろう「貴金属」という言葉
貴金属とは「貴重な金属」のことです。
ジュエリーに使用されている地金のことを総称して貴金属というんですね。
今回は貴金属についてお話をさせて頂きます。
貴金属の定義
貴金属の定義としてあげられるものは下記のようなものがあります
- 生産量が少なく、希少性が高い
- 化合物をつくりにくい金属
- 空気中での酸化がされにくい
- 酸やアルカリに強いので耐腐食性が高い
この様なことから、容易には変化せず、高価で美しいと言う特徴があります。
貴金属製品
貴金属は古来から富や権力の象徴とされ装身具や貨幣、
また、宗教の祭祀品に使われていて世界的に歴史が深い金属なんです。
現代では、主に「ジュエリー」、「金貨」、「インゴット」などに使われていて、
他にも「眼鏡フレーム」、「万年筆」、「医療機器」、「工業用」、「携帯電話」など幅広く使われています。
貴金属の種類
ジュエリーに使われる貴金属には、下記の8つの種類があります。
- 金
- 銀
- プラチナ(白金族)
- パラジウム(白金族)
- イリジウム(白金族)
- ルテニウム(白金族)
- ロジウム
- オスミウム(白金族)
実際に主材料として使われているのは金、銀、プラチナです。
割り金とは
貴金属は素材そのものが柔らかく加工性が低いので実用強度や硬度を高めて、加工性を上げたり、色合いを調整調整するために他の金属を混ぜます。
割り金の種類は主に、銀、銅、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、コバルトがあり、まれに金やプラチナも使われることもあります。
現在はあまり使われていませんが他にもニッケル、亜鉛などがあります。
金属アレルギーに関しては、全ての金属にいえることで個人差がありますがニッケルと亜鉛は特にアレルギー反応が出やすいと言われています。(純金、純銀、純プラチナは極めてアレルギー反応が出ずらいと言われています。)
また、特徴を活かすために、タングステン、チタン、アルミニウムなどがあり、日々新たな合金の研究・開発がされているそうです。
品質基準を表す品位
割り金が配合されて貴金属(地金)の純度や割合がどれくらいのものなのかを表す品位があります。
地金の品位には、「ISO(国際標準規格)」「JIS(日本工業規格)」などの規格が使用され1000分率で表すことになっています。
数字が高いほど純度が高い品位とされています。
プラチナは「Pt900」、金は「750」、銀は「SV925」、などの1000分率で表されていますが金はだけは、
「K24」や「K18」などのカラット(Karat)表示という24分率で表すことが多くみられています。
純度が下がり価値が下がるのではと思われますが、
実は、メリットがあって、割り金を入れることでより硬くなり、耐久性、加工性があがり、価格も抑えられることで市場に出やすくなっているんです。
また、貴金属の中には「メッキ製品」や「張り製品」があります。
安価な金属の表面に「プラチナ」や「ロジウム」、「金」などメッキコーティングをしたり、薄く伸ばしたものを貼り付けたもので、区別するには質感や重さ、分析機械を使用するなどがありますが一般の方が見ただけでは貴金属製品とは区別が付きません。
一番区別しやすい方法が「刻印」や「価格」です。
次回はその「刻印」に関して、お話をさせて頂きます。
貴金属は長い歴史と共に人々に愛され続けてきました。
その愛される理由もこうした希少性や特性を知ることで
より一層見方が変わるのではないでしょうか。
経年劣化がしづらく、末永く美しい状態で身に付けられることや
その価値の高さから、身に着ける資産にもなり、社会的ステータスの表明にもなることから
大切な場面でいつも登場するのが貴金属なんですね。