宝石

甲府と水晶について

甲府と水晶について

こんにちは、甲府宝飾広報の浅利です。

ブログやWeb内でもこれまで触れてきました。
本日は少し前になりますが水晶について興味深いお話を伺ったので、その事についてお話させていただきたいと思います。

まずは水晶とは何ぞや?という事ですが
一般的には結晶形の明瞭な石英の事を指しますが、本来は無色透明で傷の無い結晶に対して使われる言葉となります。
水晶の結晶体は六角柱状であることが基本となります。
古代において水晶は水が凍ってできたものと信じられており、英語のCrystal(クリスタル)は氷を意味するギリシア語に由来しているそうです。

さて、そんな水晶と私たちの住む甲府市との関わりはと言いますと、
遥か昔・・・縄文時代まで遡る、と言われてきました。

が、しかし
最新の発掘調査により、縄文時代より更に古く旧石器時代まで遡る事ができることが判明しました。
このことは山梨県立考古博物館学芸員の一之瀬敬一氏が明確に証言して下さいました。
一之瀬氏の専門分野は古墳時代の研究なのですが、並行して甲州水晶の研究もされており、
炭素年代測定で縄文以前の山梨県産水晶が各地で発見されていることから、すでに他地域との物資交流があったことをお話されていました。
とはいえ、この時代の水晶の活用法は、黒曜石同様で鏃や刃物としてのものであり、
現段階では装飾品としての水晶は古墳時代に入ってからになると考えられています。

私達としてもこれまで縄文時代から始まったと考えられていた水晶の歴史がさらに遡る可能性が
高まったことは大きな発見となりました。

貴重なお話をお聞かせいただいた、考古博物館の一之瀬様、誠に有難うございました。
これからの研究を楽しみにしております。

お話しを伺った山梨県立考古博物館はこちらのリンクからご確認下さい。