思考

ニーズとウォンツ

ニーズとウォンツ

こんにちは、甲府宝飾広報の浅利です。

突然ですが、今あなたには欲しいモノがありますか?
明確に何故それが欲しいのか、自分の口で説明できますか?
案外、説明しようとすると難しい事ですよね。

そのことを踏まえて
甲府の宝飾品の定義ってなんだろう?
ジュエリーにおけるニーズとウォンツってなんだろう?
本日はそんなお話をさせていただきます。

先日、久しぶりに某家系ラーメンを食べに行きました。
久々の家系♪とワクワクして店を訪れたのですが・・・
年には勝てず”まくり”まで辿り着けなかった自分にがっかりしてしまいました。
半分くらいまでは美味しくいただけるのですが、後半になると最早苦行です。
そんな折、ふと思ったことが「甲府の宝飾品て何だろう?」という思いです。

思いのきっかけはラーメンのスタイルから。
例えば家系ラーメンの特徴としては
こってりとしたとんこつ醤油ベーススープで太ストレート麺
トッピングの基本は、ネギ・チャーシュー・のり・ほうれん草
面の硬さや味の濃さ、油の量の指定までもできる。
分かりやすい例ですが、大体こんな感じですよね。
あと、自分好みにカスタマイズできることも特徴的だと思います。

では甲府の宝飾品の特徴は何だろう?と考えると、
品質?デザイン?価格?
今の段階で明確な定義付けは確定していませんが
・職人の技術力が高く、品質においてブランド品に引けを取らない
・元職人がデザインから関わっている為、デザインとプロダクトの相性が良い
・品質、材料などに拘った商品でも価格訴求に対応できる
現段階ではこのような感じになるでしょうか。
良くも悪くもプロダクトアウト的な考え方になります。

プロダクト面から見た定義付けとマーケット面から見た定義とは別物であり
大切なのはプロダクトアウトマーケットインの考え方ですね。

考えれば考えるほど、深みにはまり
思考の迷路に入り込んでいくような問いかけをあきれるくらい繰り返し、
絞って絞って最後のひと絞りで出た一滴こそが
本当の意味での定義付けになり、コンセプトになっていくのだと思います。

思考のスタートとなるのはニーズとウォンツの理解

簡単な表現で、「目的と手段」の関係と言われることが多いですよね。

具体的には
ウォンツ手段であり、~が欲しい、となり
ニーズ目的であり、~なので∼したい、となります。

「あれが欲しいこれが欲しい」
の裏側にある無自覚のニーズを掘り起こす事が重要

例えば、
「家系ラーメンが食べたい」
がウォンツ=手段であり
「お腹がすいたので、こってりしたラーメンを食べて満足感を得たい」
がニーズ=目的となります。

ジュエリーに置き換えると、例えば
ハリーウィンストンの新作ネックレスが欲しい、がウォンツとなり
ニーズはハリウッドセレブが着用していてとても素敵だった。自分も新作のハリーウィンストンを身に着けてセレブの仲間入りしたい。という感じでしょうか。

ウォンツは口から出てくる言葉で
ニーズは心に秘めている表に出さない(あるいは出せない)思い
と言い換えても良いかもしれません。

ニーズとウォンツを履き違えてしまうと、どんなに良い商品を開発しようが、思うように売れていかない現象に陥ります。
日本の技術者が最も陥りやすい、いわゆる
「うちの商品の出来は最高なんです。だから一度手に取ってもらえれば分かるはずなんですよね~」現象ですね。
良い商品だから売れる訳ではありませんし、売れているからといって良い商品とは限らない。
先ずは手に取って見てもらえるように、ニーズを知り、分かりやすい商品の定義を行い、ウォンツを勝ち取りたい。

良い商品だから売れる訳ではないし、売れているからといって良い商品とは限らない。

かつて、元ブルーハーツのVo.河本ヒロトさんが放った一言が本質を突きすぎていて心底震えました。

「売れているものが良いものなら、
世界一美味いラーメンはカップラーメンだ」
 

河本ヒロト

いや、カップラーメンはカップラーメンで美味しいんですけど本質はそこではないんです。
分かる人には分かりますよね。
私はこの一言が大好きです。

そんなことを胃もたれに苦しみながら考えていた休日の昼下がりでした。