弊社ブランドAilecroire(エルクロワール)の新作を只今製作中です。
Ailecroireは、自社のアトリエにてデザインから加工まで行っています。
第1弾の「翼」をモチーフにしたブローチ、第2弾の「リボン」をモチーフにしたブローチに続いて、第3弾目も「翼」をモチーフにしたブローチになります。
前回までは、「磨き」や「組み立て」について紹介していきました。
今回はこのブローチの特徴のひとつでもある「タンザナイト」を留めていきます。
今回留めるのは「タンザナイト」です。
鮮やかな青色が美しく輝くマーキスカットのタンザナイトを3石留めます。
宝石を留める前には、石座の部分を石の形状に合わせて形成しています。
この作業によって、石の収まりは良くなりしっかりと留められます。
そして、綺麗に留められた宝石の美しさをより引き立たせる非常に重要な作業です。
何度も収まりを確認していきながら、傾きがないようにして石座のバランスを整えていきます。
宝石は非承に繊細なため、留める際の力加減や衝撃を加えることで欠けてしまったり割れてしまうことがあります。
代わりのない宝石を留める際には、いつも以上に神経を使い細心注意をはらって留めていきます。
この時、職人が抱えるプレッシャーや責任感は非常に大きなもので、プロフェッショナルな姿勢によって発揮される職人技は美しくも力強いものを感じました。
そして、職人の手によって命が吹きこまれていく素晴らしいジュエリーが出来上がっていくんですね。
2石も留めていきます。
予め、長めに設定された爪をバランスの良い長さにカットしていきます。
これが爪先にヤスリ掛けをして形を整えています。
細かな部分にも丁寧な仕事が施されているんです。
留めた後も爪の形状を丸く仕上げ、爪先を綺麗に形成しています。
宝石を美しく引き立たせるために様々な職人の技がある事をご紹介してきました。
多くの工程や緻密な作業によって留められたタンザナイトが美しく輝いている姿をみて非常に感動しました。
美しい青が加わり、また一段と完成に近づきました。
今後も、製作の風景をお届けしていきます。
甲府には宝飾産業の長い歴史があります。
現在までに継承されてきた加工技術と甲府の宝飾、ジュエリーの素晴らしさを少しでも知って頂けるようにご紹介していきます。