弊社ブランドAilecroire(エルクロワール)の新作を只今製作中です。
Ailecroireは、自社のアトリエにてデザインから加工まで行っています。
第1弾の「翼」をモチーフにしたブローチ、第2弾の「リボン」をモチーフにしたブローチに続いて、第3弾目も「翼」をモチーフにしたブローチになります。
前回はこのブローチの研磨作業を行いました。
今回は、本体へブローチ金具やパーツを接合していく「組み立て」の工程をご紹介していきます。
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接合は「ろう付け」と呼ばれる技法で行われています。
接合したい金属と金属の隙間に熱によって溶けて流し込まれた「ろう材」という合金で接合されます。
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地金が熱によって酸化を軽減させるために「フラックス」と呼ばれる酸化防止剤を塗ります。
白くなっているのはフラックスが塗られているからです。
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小さなろう材を接合部分に付着させたら熱で溶かしていきます。
ただ単純に熱して溶かすのではなく、地金のに合わせたろう材を使い適切な融点を見極めて火を当てていきます。
熱せられた地金が赤くなっていくところも非常に神秘的で興味深い景色です。
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他のパーツもひとつひとつ丁寧に組み立てをしていき、ろう付けがされた後は「酸洗い」をしています。
熱によって生じた酸化膜を薬品で綺麗にしていきます。
あの細かなパーツを接合して組み立てるだけでも一箇所一箇所緻密な作業が施されているんです。
そして、いくつもの工程を重ねて出来上がっていくんですね。
その後も、研磨作業を繰り返して綺麗に磨き上げていいきます。
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一見、ここまで出来てくるとほぼ完成のようにも思えますがまだまだ工程があるんです。
次回は、このブローチの特徴のひとつでもある「タンザナイト」を留めていきます。
甲府には宝飾産業の長い歴史があります。
現在までに継承されてきた加工技術と甲府の宝飾、ジュエリーの素晴らしさを少しでも知って頂けるようにご紹介していきます。