歴史

ガラード(GARRARD)の歴史

ガラード(GARRARD)の歴史

英国王室御用達を独占して200年以上。
英国ヴィクトリア女王より「クラウンジュエラー」の称号を与えらたジュエラー。
一時期は、同国老舗ジュエラー「アスプレイ(Asprey)」と合併しましたが、その後分離。
現在でも英国上流階級の人々から信頼をおける偉大なジュエラー「ガラード(GARRARD)」の歴史についてお話をさせて頂きます。

ガラード社の創業と280年以上にわたる歴史

ガラードは、1735年にロンドンのビジネスの中心地であったヘイ・マーケットに、名高い銀細工師「ジョージ・ウィックス」が開業した店が始まりの英国のジュエラーです。
92年にウィックスはこの店を手放します。
ロンドンの有力者「ロバート・ガラード」(1758-1818)が引継ぎ、1802年にはガラード一族が支配権を握ります
その息子、ロバート、ジェームス、セバスチャンの3人によって店は更に繁栄を続けていきました。

しかし、当時の英国王室御用達であった「ジェフリー・アンド・ジョーンズ」や「ランデル・アンド・ブリッジ」などには及ばなかったそうです。
しかし、転機である42年、ガラード社はランデル・アンド・ブリッジを引継ぐことになり英国王室御用達へと任命されます。
それ以降、英国王室だけではなくその周辺の貴族たちから広い信頼を集めていきました。
それは、現在までに至る揺るぎない地位へとなっていきました。

英国王室からの信頼

1953年、ガラードは1898年に創立された英国高級ジュエリーを取り扱う著名なジュエラー「ゴールドスミス・アンド・シルバースミス」と合併しました。
そして、店をロンドンの中心的なショッピング街であるリージェント通りにに移転します。

この間に、ヴィクトリア女王からエリザベス女王と5代に渡る、英国王室にジュエリーや銀器製品納めていったそうです。
また、英国王室がかかえる膨大な儀式用のジュエリーの保全、修理、リフォーム等も請けおっていたそうです。

古いものでは、有名な世界最古のインド産ダイヤモンド「コー・イ・ヌール」を用いた王冠。
ヴィクトリア女王が1885年にナイチンゲールに与えたペンダント。
1905年に南アフリカで発見された3150ctの原石「カリナン・ダイヤモンド」が献上された後の王冠や王笏類(おうしゃくるい)のリフォーム。
カリナンを使用して新たに製作したブローチなど。
なんとこれら全てがガラードによってつくられたものだそうです。

比較的に最近のものでは、チャールズ皇太子がダイアナ妃に贈ったサファイアの婚約指輪もガラードのものです。

この様に、ガラードがつくる多くのジュエリーは、特定された顧客の要望を強く反映したものです。
しかし顧客は減少していき、第二次大戦後には多くの市場が庶民の需要となって適応出来なくなっていきました。

1990年になり、ロンドンを本拠とするジュエラーので「アスプレイ」と合併し、「アスプレイ・アンド・ガラード」を設立します。
当時の市場に対応できるように努力を重ねていきましたが続けたが、あまり効果は出ず直ぐに分裂してしまいます。

しかしそれでも、王室をはじめとする英国上流階級の人々からの信頼は厚く、健全に事業を続けています。
ガラードは、特定の階層の人だけのために、優れたジュエリーをつくり続けるというスタイルは変えずに、老舗ジュエラーとして活躍し続けているんです。