貴金属について

Precious Metal(貴金属)     ゴールド、プラチナ、シルバー

Precious Metal(貴金属)     ゴールド、プラチナ、シルバー

ジュエリーに使用する高価な地金。
宝石と同様に、この地金にも希少性があって、歴史も深く、古くから多くの人々に愛されてきました。
金属の中でも最も価値があって、加工性に優れたものを「貴金属」と呼ばれています。
その貴金属「ゴールド」、「プラチナ」、「シルバー」についてご紹介させて頂きます。

ゴールド(金)

金には他の金属にはない輝きと、腐食しないという性質があります。
そのため、古代エジプト、ギリシャ、ローマ時代より宝飾品や貨幣として重宝されてきました。
金は砂金鉱山の鉱脈から自然金として産出されています。

金の一番の特徴は、何よりも展延性の高さです。
一般的によく知られている「金箔」があるように、非常に薄くのばすことができる金属なんです。

金の純度は、24分率で表します。
「24金(K24)」は何ま混ぜていない純粋な金、純金です。
しかし、ジュエリーとして加工するには柔らか過ぎるため型崩れや、傷がつきやすいなどの問題点があります。
なので、ジュエリーの地金として主に使用されているが「18金(K18)」です。
18金は最も一般的な金素材ですが、配合率は金が75%(24分の18)、それ以外の金属が25%(24分の6)を含む金の合金で形成されています。

また18金の内、25%の純金以外の金属のことを「割り金(わりがね)」と呼ばれています。
銀、銅、パラジウムなどの割り金を加えることで、強度や耐久性などを高める事ができます。
更に、割り金の配合を変えることで、ホワイト、ピンク、イエローなどの色合いをつくり出すことが出来ます。

金の純度パラジウム金合金の硬度比重
純金999.92219.3
ホワイトゴールド75015010012515.9
イエローゴールド75015010012015.5
ピンクゴールド7505018020150~15.2
K18の場合の主な成分と割合の目安(単位:‰)

プラチナ

プラチナは、スペイン語で「小さな銀」を意味する金属です。
非常に希少な金属で、プラチナの年間産出量は金のおよそ20分の1程度しかないといわれています。
白金族を含有する鉱石を地下深くから掘り出し採掘しています。
採掘されたおよそ1tの鉱石から採れるプラチナは、実は1本のシンプルな指輪をつくれる程度(約5~10g)しか採れないそうです。

また、プラチナには粘性があり、ジュエリーとして加工がしやすいというのが、プラチナの大きな特徴でもあります。
その特徴は、20世紀に入り広く認められるようになり、多くのジュエリーに使われ始めたといわれています。

ダイヤモンドの白く美しい輝きさを引き出すに適した白い貴金属。
また指輪となると摩擦にも強いことが求められます。
プラチナは、あらゆる面でダイヤモンドリングに最適な貴金属なんです。

また、金の融点が1064℃、銀が961℃なのに対して、プラチナの融点は1769℃と非常に高いのも特徴です。
酸やアルカリ、汗などの成分にも非常に強いため温泉質のお湯に浸かっても変色・変質しづらい性質をもっています。
このような特徴もあって、日本ではダイヤモンドが留められた婚約指輪や結婚指輪は9割以上が地金にプラチナを使用してつくられているそうでう。

シルバー(銀)

銀は、色の白さや可視光線の反射率が金属の中でも非常に高い貴金属です。
しかし、金やプラチナと同様に純粋な銀のままでは柔らか過ぎてジュエリーには適していません。
なので、銅、ニッケル、コバルト、亜鉛などを混ぜ合わせて硬度を高めて合金にします。

銀の純度は千分率で表します。
「SV1000」は、純度が限りなく100%に近い純度を意味します。
これを「ピュアシルバー」や「純銀」と呼ばれています。
また、「SV925」は「スターリングシルバー」と呼ばれます。
銀の含有率が925‰(パーミル)、残りの75%は銅などの他の金属を混ぜてつくった銀合金です。
「スターリングシルバー」は硬度が高く、重量感のあるアクセサリーをつくれるため、シルバーアクセサリーの中では最も多く使用されている素材です。

また、銀の性質的に長い時間放置すると空気中の硫黄と反応して黒くなる「硫化」という現象が起こります。
銀本来の白い輝きは損なわれてしまい、経年劣化を起こしてしまいます。
しかし、逆にこの性質を敢えて生かして、薬品による硫化反応を起こして仕上げる「いぶし仕上げ」があります。
いぶし仕上げはメンズ用のシルバーアクセサリーなどによく取り入れられています。

希少性の高い金属は変質しずらく耐久性に優れていて人の肌に触れることや、デザイン性を高めるための加工性に優れていることから古くから使われてきたんですね。
限りある鉱物のため資産価値としても非常に重要な「貴金属」です。