Ailecroire

Ailecroire(エルクロワール)新作紹介第2弾 製作中の風景 -組立と仕上げ-

Ailecroire(エルクロワール)新作紹介第2弾 製作中の風景 -組立と仕上げ-

弊社ブランドAilecroire(エルクロワール)の新作を只今製作中です。
自社のアトリエにてデザインから加工まで行っています。
今回は新作リボンモチーフのブローチペンダントの製作風景を少しだけご紹介いたします。

今回は、K18WG(18金ホワイトゴールド)のダイヤモンドブローチペンダントです。
溶けてしまいそうなほど滑らかで柔らかい曲線で表現された「リボン」モチーフのジュエリーです。
センターには雫型のペアシェイプダイヤモンドがセッティングされています。
下磨きと石留が施された後の、細かい箇所の研磨作業やブローチ金具の組立工程、最終仕上げの風景です。

昔から伝わる技法で、工具が行き届かない狭い箇所や細かな箇所をセーム革を用いて磨いていきます。
他にも毛糸や糸などを使うこともあるそうです。

今回使用使用しているセーム革は研磨用工具の材料として使われている鹿の革です。
直接研磨剤を刷り込み磨いて光らせていきます。

細部まで丁寧に磨き上げられ研磨作業を終えると次はブローチ金具の組立に入ります。
予め本体にろう付けされた土台部分に針のパーツを取り付けます。
まずは長さの調節です。
適切な長さに切断するのですが、これも長年の経験で培った感覚で見極められます。

適切な長さに切断された針のパーツです。
このままではブローチのはりとして機能しないので先端を尖らせます。

工具に固定し、ヤスリで先端を削っていきます。

パーツの針先にも丁寧に磨きをかけ適度な鋭さに仕上げます。

針のパーツが仕上がると次は、本体へ取り付けていきます。

本体とパーツを固定する軸となる芯を差し込み、余分な部分を切断します。
その後、レーザー溶接をし、表面を綺麗に馴染ませたら金具の調節に入ります。

ブローチ金具は開閉時の適度なバねりが必要です。
開けた時に少し飛び跳ねる位の絶妙な反り具合を作るため、精密な調整がされています。

金具の取り付けと調整が済んだら最終仕上げに入ります。
デザインが繊細で複雑であればその分磨く箇所にも技術が必要になります。
熟練の技で形状に適した工具を駆使して仕上げていきます。

この後、文字刻印を刻み仕上げて完成さてます。
作業風景を見ている中で、磨き上げられ輝きが増していく姿は熟練の職人技を感じる素晴らしい光景でした。
仕上がりが非常に楽しみです。

今後もアトリエの風景や甲府のジュエリー、甲府宝飾の世界をお届けしていきます。