宝石

世界4大宝石 -エメラルド-

世界4大宝石 -エメラルド-

数ある宝石の中で「貴石」と呼ばれる種類があります。
それは、非常に希少性が高く、最も価値の高い宝石とされています。
「ダイヤモンド」、「エメラルド」、「サファイア」、「ルビー」
この4つの貴石が「世界4大宝石」と呼ばれているんです。
前回のダイヤモンドに続いて「世界4大宝石」の2つ目、「エメラルド」のご紹介をさせて頂きます。

エメラルド
和名【緑柱石・翠玉】
5月の誕生石

鉱物種ベリル
結晶系六方晶系
モース硬度7.5~8
主な産地コロンビア、ブラジル、ザンビア、ジンバブエなど
化学組成Be₃Al₂Si₆O₁₈
比重2.72
屈折率1.577-1.583

エメラルド

サンスクリット語で「緑の貴石」を意味する「スマラカタ」が語源で、
それがギリシャ語で「スマラグドス」になり、ラテン語で「スマラグダス」、
そして、「スマラルダス」に変わり、そこから古フランス語で「エスメラルド」に変化し、
現在の「エメラルド」になったといわれています。

地中の深い岩盤の中にアルミニウムやベリリウムを含んだマグマが入り込み、冷えていきながら結晶を作ります。
その時、クロムという成分を取り込むことで鮮やかな緑色になります。

エメラルドの特徴として、
大きな結晶が少なく、傷つきやすい、結晶に混ざり物が多いということが挙げられます。
なので、大きくて綺麗なエメラルドは非常に希少で高価なものになります。

クレオパトラが愛した宝石

エジプトでは何千年も前から大切にされてきた形跡があったそうです。
古代エジプトの女王クレオパトラは鉱山に自らの名前を付けてしまう程、エメラルドを愛していました。
エメラルドは解毒作用や肝臓を治す作用があると考えられていて、宝飾品としてはもちろん、薬としても用いられていたそうです。

現在、エメラルドの産出量のトップを占めているのがコロンビア産です。
コロンビアの重要な産地は3ヶ所で、
ムゾー鉱山、コスケス鉱山、チボール鉱山です。
インカ族は儀式用や装身具としてエメラルドを使用していました。
しかし、16世紀にスペインの征服者たちがヨーロッパに持ち帰るようになると、品質が高く美しいエメラルドに注目が集まるようになり、需要が増えていったといわれています。

世界的に、エメラルドの産出量の大半はコロンビア産ですが、他の国で産出されたエメラルドにもそれぞれ特徴があります。

次回は、そのエメラルドの種類についてお話をさせて頂きます。