ジュエリーの豆知識

金の合金 -Kについて-

金の合金 -Kについて-

金は柔らかい?

純粋な金は非常に柔らかく、延びやすい特性があります。
なんと1グラムの金は約3000メートルにまで伸ばすことができるそうなんです。
金箔が良い例ですね。

金の相場は日々高騰していますが4月21日現在1グラム約6800円です。
そう考えると金箔も高価なものには変わりないですが
これだけ薄く引き延ばしているので意外とお安いものなのかもしれませんね。

合金

「純粋な金」の柔らかい特性は、形が崩れたり傷がつきやすいという特徴があるため、
ジュエリーには向いていません。
そのため、他の金属を混ぜた「合金」として使われています。
合金にすることで耐摩擦性や強度、硬度が高くなり
デザインの多様性が可能になります。
また、配合する金属の調合でピンクゴールドやホワイトゴールドといった色味の金もできるんです。

金の比重は鉄の2.5倍も重いため軽い金属を混ぜることで軽量化も可能になります。

Karat

純度を示す「品位」について、以前もお話をさせて頂きましたが
金の純度を表す品位は2種類
日本ではあまり使われていませんがIOS規格の1000分率と
「Karat」で表示する24分率で表します。
ダイヤモンドの重さを表す「Crat」とは別ものです。
24K(カラット)。
日本では24金や18金と呼ぶこともあります。

純度が高くて純粋な金を24分率だと「K24」、
1000分率だと「999.9(フォーナイン)」となります。

一般的にジュエリーに多くみられる「K18」は24分率だと24分の18で
金の含有率は75%となり、1000分率だと750と表示され、
残りの25%が他の金属の含有率になります。

正確な割合は製品によって異なりますが
一般的なK18の配合は
イエローゴールドには金75%銀と銅25%
ピンクゴールドには金75%銀と銅25%
ホワイトゴールドには金75%銀とパラジウム25%

銅を多めに配合すると赤っぽくなるのでピンクゴールドができて、パラジウムを多く配合するすると白っぽくなるのでホワイトゴールドができます。
混合物の割合で色味や性質を改善しているんですね。

他にも金の純度を低くしてコストを抑え、硬度を高くするなど
用途に合わせて「K14」、「K10」があります。

日本やイタリアではK18でつくるジュエリーが多く見られますが
アメリカではK14、イギリスではK9が普及品の中心となっているそうです。

他の貴金属は1000分率で表されているのに
なぜ金だけ24分率で表されているのでしょうか。

金は他の貴金属に比べ最も古くから歴史があるからなんですね。
諸説ありますが昔は、金の取引をする際に
金の重さを「イナゴ豆」を使い計っていたそうで、
その基準が24個だったそうです。
昔では、1日の長さを表す「24」という数字が基準だったことから
24分率が採用され、それが今でも継承されているんですね。

ちなみにイナゴ豆1粒は約0.2グラムで
ダイヤモンドの1カラットを計る基準にもなっていました。

イナゴ豆はギリシア語で「Keration(ケラティオン)」
カラットの語源になったイナゴ豆
当時は大活躍だったんですね。