古来、日本では「 刀 」にまつわる伝説が多く存在します。
歌舞伎の世界でも「 これぞ まさしく お家の宝 」なんて言う台詞もあるくらいです。
西洋にも「 刀 」の伝説が数多く有りますが、もう一つ、魔力を秘めた「 指環 」にまつわる伝説もいくつか伝えられています。
ギュゲスの指環伝説
紀元前8世紀後半から紀元前6世紀に掛けて繁栄した国家リュデイア王国の王の「 ギュゲスの指環伝説 」があります。
この指環は、姿を見えなくさせるという魔力だけではなく、幸運を呼ぶ力も持つとされています。
実在した人物と国家が関わるだけに、古代から多くの人々の関心を呼んだ物語です。
ソロモンの指環
聖書にも登場する実在したソロモン王は賢王としても名を馳せていますが、同時に強力な魔術師でもあったと言われています。
ソロモンは第2代イスラエル・ユダ複合王国の王で、エジプトとフェニキアの友好関係を成立させ、活発な海外貿易を行い、父ダビデから継いだ大帝国を支配しました。
ソロモンは軍の再編成、行政の簡略化などを積極的に行うと共に、国家的な大事業を成功させ、活発な海外貿易を行います。
こうした「 ソロモン王 」の偉業は、強力な魔術の源は指環でした。
これが伝説の「 ソロモンの指環 」です。
サモス島の王ポリュクラテス
エーゲ海の東南部に浮かぶ「 サモス島の王ポリュクラテス 」にまつわる伝説に登場する「 指環 」は、不思議な因縁を持っています。彼は紀元前583年頃、サモスに空前の繁栄をもたらした、しかし当時は、幸運が過ぎると神の嫉妬が降るとも、言われていました。
不吉なことが起こるかもしれないという懸念で、恐れた友人は、ポリュクラテスに「 一番大切にしている物を捨てると良い」と忠告し、大切にしていた指環を海に投げ捨てました。
ところが、ある日のこと、進呈された魚の腹から、その指環が出てきたのです。
指環はポリュクラテスの許に戻ったのですが、これが不吉な出来事の前兆で、サルディス駐在のペルシア太守オロイテスに欺かれたポリュクラテスは、マイアンドロス河畔のマグネシアにおびき出されて惨殺されます。
友人の予言は悲しみの中、的中してしまったのでした。登場人物と事件はいずれも史実で、指環に関しては伝説であり、どこまでが事実かは分かりませんが悲しい物語です。
指輪と指環
ちなみに本記事に登場する「指環」と
普段よく目にする「指輪」
どちらも違いはありませんが意味合いとしては
「指環」には、人との結び付きや繋がり
目に見えない感情”愛”や”絆”が関与しているそうで
「指輪」にはシンプルに装身具やファッションリングといった意味合いがあるそうです。
しかし、どちらにも同じ意味を持ちますので
婚約や結婚に対して使われる「指輪」は一般的に間違いではありませ
指輪には様々な意味や伝説、歴史があります。
指輪の背景を知ると、また違った見方が出来るのではないでしょうか。