宝石

宝石のカッティングスタイル -カットの種類-

宝石のカッティングスタイル -カットの種類-

宝石には様々な形状のカットが存在します。
採掘された状態の原石のままではジュエリーの素材として適していません。
なので、どの種類の宝石にも、 カットや研磨加工は重要な工程なんです。
宝石の美しさを最大限に引出すためには、宝石のもつ性質や魅力を充分に考慮した上で、
最適なカッティングスタイルが選ばれます。

今回は、「宝石のカッティングスタイル」についてお話をさせて頂きます。

カッティングスタイルを決定する上で最も重要な要因が「色」と「透明度」です。
「色が生命」と言われる透明な宝石には、最も色が美しく見える方向を正面になるようにカットしていきます。
宝石の美しさだけではなく、希少性の高い原石を有効的にカットしていくために研究がされていて、
現在では主流のカッティングスタイルが各宝石に定着しています。
その主なカッティングスタイルをご紹介していきます。

ファセットカット

透明な宝石の場合には、色の美しさに加えて、 表面光沢や内部からの高い輝きを得るために、
角度の異なる「ファセット」呼ばれる、小さな面を多数つけた多面体のカットを「ファセットカット」といいます。
ファセットカットにも数多く種類があります。
代表的な形状は、ダイヤモンドでよくみる「ブリリアントカット」です。
四角い形状で、カット面も四角で構成されている「ステップカット」、またそれに加えて四隅の角が面取りされたタイプは「エメラルドカット」、
そして、これらの組み合わせで構成された「ミックスカット」があります。

その他にも、あらゆる形状の「オーバル」、「マーキス」、「ハート」、「ペアシェイプ」、「スクエア」などのカットを総称して「ファンシーカット」と呼ばれています。

カボションカット

半透明や不透明な宝石には艶や質感、美しい色合いの特徴を活かすために、
丸みを帯びたドーム状の「カボションカット」が施されます。
また、透明な宝石にも、内部状態によっては内包物を考慮して、
色の美しさを優先したカボションカットを採用することもあります。

また、スター石やキャッツアイ石などの模様がある宝石には、ド一ムの高さを上げてその美しい特徴が活かされています。

宝石の輝きや色彩をより際立たせるための重要な工程。

宝石のもつ魅力を引き立たせるために、その宝石に適したカットがされていてるんですね。
より光を取り込み輝く様ように計算された構造や、デザイン性のある様々な形状には
職人の高い加工技術を感じます。