指輪の豆知識

何故婚約指輪が出来たのか①

何故婚約指輪が出来たのか①

結婚を意識してプロポーズを考えた時、ダイヤモンドが留まった婚約指輪は
今では当たり前の様に使われています。
しかし、婚約する際には婚約指輪にダイヤモンドリングを贈るという文化は
いったいどのように、何故出来たのでしょうか?    

そこには「この世のダイヤモンドを支配した」といわれる
ある人物の存在がありました。

先日読んだ本にとても興味深い内容があったので
一部抜粋してまとめたものをご紹介させて頂きます。

―婚約指輪の始まり―

1976年、経済学者で著述家のフレッド・ヒルシュは、「地位材」という言葉を生み出した。
地位材という語はそれがどれだけの数量があるかではなく、どれほど強く他の人が欲しがっているかによって、
部分的に、あるいは全体的に、その価値が決定づけられる商品のことを表している。

ダイヤモンドの婚約指輪が「必要な贅沢品」となっておよそ80年である。

この章は二つの物語から構成されています。
一つ目は1477年マクシミリアン大公が大女マリー・ド・ブルゴーニュに求婚した際に贈った
最初のダイヤモンドの婚約指輪の物語。
二つ目はそれからおよそ500年後に起こる地球上の99%のダイヤモンドの支配権を獲得したデビアスが「ダイヤモンドを誰もが欲しがっている」と全世界に信じ込ませたという物語。

デビアスが歴史上最も偉大なキャッチフレーズによる商売の一つを成し遂げ、そしてその結果として何千万ドルというダイヤモンド帝国を築き上げた物語である。

引用・参考文献
エイジャー・レイデン、2017年、「宝石 欲望と錯覚の世界史」、築地書館

とても長い内容になりますので、全6回の記事に分けてお話をさせて頂きます。
次回は「帝国設立までの道のり」です。